搭乗者傷害は人身傷害の保険金が出るまでの「つなぎ」?

完全カバータイプといわれる人身傷害が登場する前は、自分の側のケガなどの補償としては搭乗者傷害保険しかありませんでした。

東京海上が開発、発売してから瞬く間に全保険会社に広まった人身傷害は、保険スクエアbang! のデータによると今では加入率が94%にもなっているということで、すっかり主流の座についているようです。

一方、搭乗者傷害の方も、人身障害が選べるようになった後でも消え去ることは無く、ほとんどの保険会社で人身傷害プラス搭乗者傷害の選択ができるようになっています。

やはり保険スクエアbang!のデータによると加入率は8割を超えているそうですから、搭乗者傷害もまだまだ健在といったところですね。

ではなぜ完全カバーの人身傷害を付けているにもかかわらず、さらに搭乗者傷害も付けるのでしょうか。

この搭乗者傷害の存在意義は何なのかを検証してみましょう。

人身傷害と搭乗者傷害の基本的違いは、前者が実額ベースで保険金が支払われるのに対し、後者はあらかじめ定められた定額で保険金が支払われることです。

人身傷害は実額ベースの補償ですから、治療費、入院費などの金額が確定しないと保険金も確定しません。

これに対し搭乗者傷害は定額の支給ですから、症状が確定すれば治療費等がいくらになろうが関係なく定額で保険金が支払われます。

つまり、人身傷害にはない搭乗者障害のメリットは「保険金の支払いが早い」ということにつきます。

これはどういう意味を持つかというと、搭乗者傷害の保険金は人身傷害の保険金が出るまでの「つなぎ」のような役割を果たすことができるということです。

これこそが搭乗者傷害の一番わかりやすいメリットなのではないでしょうか。

人身傷害に加えて搭乗者傷害を選んでいる方のすべてがこのような搭乗者傷害のメリットを意識して選んでいるわけではないかもしれません。

自分の側のケガなどの補償を少しでも充実させたいという単純な動機の方も多いのだと思います。

でもこの両者を選ぶことによって、結果的に搭乗者傷害は人身傷害が出るまでの「つなぎ」としての役割を果たすことになるわけです。

上記の保険スクエアbang! のデータによると、搭乗者傷害で支払われた保険金の平均は111万万円程度になるそうですが、この金額から見ても、本格的な補償が行われるまでの一時的な「つなぎ」的な性格のものだという姿が浮かび上がってきます。

しからば、このようなつなぎ的な保険金は絶対に必要なのかということになりますが、まあ有ったに越したことはないが無くても致命的に困ることはないというのが本当のところではないでしょうか。

その意味で搭乗者傷害の加入率が意外と8割以上だというのは、損保会社の宣伝に乗せられているような気がしないでもないです。

保険料をできるだけスリムにしたい軽自動車の任意保険の場合は、人身傷害をしっかり付けて、搭乗者傷害を省略しても十分だと思います。

ページの先頭へ